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不同沈下以外の床傾斜の不具合原因は?

このブログは

住宅診断及び住宅設計を通して知り得た情報を

住宅診断の一環として

住宅を購入または計画中の方が

泣き寝入り(又は後悔)しない様に

注意喚起の為にアップしています。

 

今回は、<不同沈下以外の床傾斜の不具合原因は?>についてお話をします。

今日のお話は

3階建ての新築分譲住宅の

柱の直下率のお話をします。

 

柱の直下率って何?

って思われる方もいると思います。

 

3階建ての建物で簡単に説明すると

3階の柱の下に2階の柱が有る割合の事です。

 

例えば

3階の柱が100本有ったとします。

100本の柱の下に2階の柱が何本有るか?

 

30本有れば

直下率が30%という事になります。

 

2階建ての場合の柱の直下率は

Y&Y住宅検査が考えている基準では60%以上を考えています。

 

で今迄は

3階建ての柱の直下率は構造計算をしていますので

直下率の検証はしていなかったのですが

 

今回

直近の2年間で実施した5棟の新築分譲住宅の

柱の直下率を計算して見ました。

それが下記資料①~⑤になります。

 

【資料①】

 

 

【資料②】

 

 

【資料③】

 

 

【資料④】

 

 

【資料⑤】

 

上記資料を見てみると

資料⑤以外は

2階柱の直下率が30%後半~40%前半

3階柱の直下率は50%後半~70%前半でした。

 

この5棟だけで棟数が少ないので何とも言えないのですが

 

3階建ての建物の場合は

許容応力度計算を実施しているので

 

床傾斜の不具合事象に関して言えば

柱の直下率のパーセンテージの

多い少ないには余り関係無い様に思われました。

 

この5棟の中で

資料⑤の建物だけが

柱の直下率が70%を超えているにも拘らず

床傾斜の不具合が見られました。

 

その原因を検証して見たら

 

柱の直下に柱が無い

プラス

構造区画の基本である

梁両端の下を柱で支えていない

という事が確認されました。

 

では

柱の直下率の多い少ないは何に関係が有るかと言えば

地震の力を地盤に流す為に

柱の直下率のパーセンテージが多いほど

スムーズに流せす事が出来るので重要と言う事です。

 

今日の纏めとして

床傾斜の不具合の直接の原因は

①柱の直下に柱が有るか無いか?

②梁両端の下を柱で支えているかいないか?

この2点がキーポイントです!

 

ゆえに

新築分譲住宅を購入する前には

「住宅診断」も大切ですが

図面チェックで上記2点のキーポイント

チェックされる事をお勧めします。

 

という事で

今日のお話は、参考になったでしょうか?

今回は、これでお終いです!

 

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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂く住宅診断とは、

ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、

もし不適合事象が有れば、

その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、

不同沈下などの傾きが有れば、

建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、

より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、

お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に

説明するサービスを提供させて頂いています。

ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、

安心とは、不適合事象が無い事で安心。

納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。

住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。

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