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住宅診断の「傾斜の判断基準」と「報告書の説明」について

ホームインスペクション(住宅診断)を実施していく件数が多くなるにつれて、色々な劣化事象を見てきました。また、その劣化事象を判断する判断基準の考え方などが、実際の現場に則しているかどうなのかを深く考えるようになりました。

今回は、
<「傾斜の判断基準」と「報告書の説明」ついての、私の考え方を書きます。>

①「傾斜の判断基準」について
住宅診断を実施するにあたり、瑕疵かどうかの判断基準の元が平成12年建設省告示第1653号「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」です。

傾斜に於いては、品確法に基づく「建設住宅性能表示制度・既存住宅現況検査」の 6/1000が目安となっています。

◆何故、「6/1000」が重要なのか?
傾斜の判断基準である「6/1000以上」とは、「構造耐力上主要な部分に瑕疵が存する可能性が高い」を意味します。
私達の報告書では、「6/1000」を超えるか否かを記載していきます。

◆もう一つ重要な数値
それは、傾斜を測定する測点の間隔(距離)です。

・壁又は柱の測点間隔は2m程度以上
・床の測点間隔は3m程度以上

私は、この2mと3mをとても細心に扱っています。

壁の傾斜測定の為に、ジャスト2mの測定器具を手作りして、6/1000前後の微妙な時に使用するようにしています。(下記の写真を参照)
注)右の写真は横になっていますが縦で写した写真です。

【テキストテキスト】
住宅診断の「傾斜の判断基準」と「報告書の説明」について
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住宅診断の「傾斜の判断基準」と「報告書の説明」について

床の3mに関しては、1/50の平面図を事前に住宅診断前に作成します。
タタミ以外の全ての床の傾斜をレーザーレベルで各部屋5点以上を測定して、事前に作成した図面に数値を記入していきます。
報告書を作成していく時に、1/50の平面図に記入した数値の測点距離を測って正確な床の傾斜を計算しています。
図面には、建物全体の傾向が分かるように、壁の傾斜と基礎のクラック位置も記入しています。
(下記の図面を参照)

【テキストテキスト】
住宅診断の「傾斜の判断基準」と「報告書の説明」について
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住宅診断の「傾斜の判断基準」と「報告書の説明」について

◆実例として
上の図面を見て頂きたい。(図面をクィックすればハッキリ見えます。)
壁の傾斜で、1階図面左上辺りに、↑15とあるのは2mの測点で15㍉傾斜(7.5/1000)が有るという事です。↑13も同じく6.5/1000の傾斜を示しています。2階図面も同じく↑20(10/1000)と↑17(8.5/1000)の傾斜を示しています。
つまり「6/1000」以上の傾斜が有り、報告書では「構造耐力上主要な部分に瑕疵が存する可能性が高い」を意味します。
建物全体の傾斜傾向は、1階、2階共、左上方向に傾斜している事が、この図面でハッキリと判断できます。

②「報告書の説明」について
もし、この建物の住宅診断結果報告書を説明する時に、この図面が無ければどうでしょうか?ただ単に口頭で数値を説明しながら、この家全体はどちら方向に傾斜して、判断基準である6/1000以上の箇所が4箇所確認出来ます。
床の傾斜は、タタミ以外の部屋は6/1000未満なのですが、全体がどちら方向に傾斜傾向が有ります。と説明をしてお客様は分かるでしょうか?分からないと思います。
だから、報告書の説明をお客様に分かりやすくする為には、1/50の平面図が必要と考えています。

ここで問題なのは、特に1階のタタミ部分が広い場合は正確に床の傾斜が測定できない事です。

この場合は、1階図面の△印を探して頂きたい。この△印は、基礎の立上りに1.0㍉以上の貫通クラックを示しています。これを図面に記入する事で、床の傾斜方向がハッキリ分かり、説明がしやすくなります。

◆結論として
長ったらしい内容になってしまいましたが、「6/1000」が傾斜を判断する分岐点を指す数値です。ただ単に「6/1000」以上の傾斜の有無だけをお客様に報告して、後はお客様の自己責任で考えて下さいね。というスタンスは私は取りたく有りません。
かと言って、家の購入を左右するように誘導する事は、インスペクターとして規範に反しますので出来ません。

色々と考えた末に、1/50の平面図を事前に作成して、その図面に6/1000未満の数値も記入する事にしました。
この作業はとても時間を要しますが、家全体の劣化度が分かり、お客様の住宅診断の依頼に対して、正確に傾斜に関してインスペクションをした事になると考えています。
※ただし、ここに記載した図面に数値を記入した資料の作成は、別途料金です。

今回は、ここで終わりにします。
今から住宅の購入を考えておられる方は、信頼できるインスペクターを探して下さいね。

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