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中古住宅の住宅診断の一例として

このブログは

住宅診断を通して知り得た情報を

住宅診断の一環として

住宅を購入または計画中の方が

泣き寝入りしない様に

注意喚起の為にアップしています。

 

今回は、<中古住宅の住宅診断の一例として>についてお話をします。

中古住宅を購入する時は

築20年前後の

そんなに古くない住宅でも

契約前には「住宅診断」を依頼しましょう!

 

今日は

築25年の中古住宅のお話です。

この住宅は

デザイン的に考えられた

設計事務所が設計した住宅と思われます。

下記の図面にはアップしていませんが

出窓の中央部分に2階の間仕切壁の柱が有り

その床部分には

床の下がりが確認されています。

それ以外は

ほぼ総二階の間取りなので

出窓部分以外は

柱の直下率に関する

床の下がりは

他には確認出来ませんでした。

 

最初に

下記資料の1階床傾斜チェック図を見て下さい。

 

【1階床傾斜チェック図】

 

 

【床下チェック図】

 

 

最初の

1階床傾斜チェック図は

左上に向けて

相当な床の傾斜が有る事は一目瞭然と思いますが

如何でしょうか?

外部の基礎にも

大きなひび割れが確認されていて

床下はさぞかし大変な状態だろうな?って思っていました。

実際に

床下に入って検査した結果が

2枚目の床下チェック図です。

やはり

想像していた通りでしたが

まさか

地割れまでハッキリと確認出来るとは

思ってもみなかったです。

束石の崩壊的なひび割れは

硫酸塩による針状結晶が原因と思われましたが

針状結晶は

時期的に消えていて?床下では確認出来ませんでした。

しかし

下記写真の様に

針状結晶と思われる事象が

日の当たらない外部の基礎に確認されました。

外部にも針状結晶が発生するとは

少しビックリと言うか

え~って感じでした。

 

【針状結晶と思われる写真】

 

上記の写真から

束石の崩壊的なひび割れは

硫酸塩が原因の針状結晶が

もたらしたひび割れと確信出来ました。

 

最初の

2枚の図面から

不同沈下がハッキリと確認出来ます。

その他の不同沈下の要因と考えられる事は

法面です。

この建物の左上側近くに

相当高低差が有る低い法面が有ります。

ここから

連想ゲームの様に

床下の地割れの原因は?って考えた時

まず考える事は

地震と近くに低い法面が有る事。

法面以外の敷地の現況として

地割れ部分を延長した方向の

ブロック塀が大きく基礎からひび割れていました。

ここまで書いたら

皆さんも原因はある程度お分かりと思います。

不同沈下の原因は

地震によって地盤が揺れて

地割れ及びブロック塀の大きなひび割れを発生させ

低い法面側の地盤が

ずれて沈下した事が原因と考えました。

広島県の場合

平成13年(約20年前)に

「芸予地震」が発生していますので

この地震と考えました。

皆さんはどうでしたでしょうか?

中古住宅一件一件

住宅診断すれば

その中古住宅の歴史が感じられますね!

今回は、これで終わります。

 

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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂くサービスとは、

ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、

もし不適合事象が有れば、

その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、

不同沈下などの傾きが有れば、

建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、

より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、

お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に

説明するサービスを提供させて頂いています。

ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、

安心とは、不適合事象が無い事で安心。

納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。

住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。

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