Y&Y設計事務所
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全構造材ホウ酸処理のおすすめ!

「住宅診断」を数多く実施して

不具合事象の原因追求をして来たから分かる

施工未済や施工不良 そして自然の力など

インスペクターから見た住宅設計とは・・・

「泣き寝入り」や「後悔」しない様に

住宅プラン作成の応援をして行きます!

 

今回は、<全構造材ホウ酸処理のおすすめ!>についてお話をします。

新築住宅を建てるに当たって

色々な建物に対する考え方が有り

目線を変えるだけで

「目から鱗」な新たな考え方も有ります。

今まで

Y&Y設計事務所が考えていた

Y&Yモデル住宅に於いては

許容応力度の耐震等級3は必須項目として

柱の直下率60%

耐力壁の直下率50%

省エネ関係の目標はG2レベル(UA値 0.46)で

目先の目標はZEH(UA値 0.60)と考えて

上記の事をシッカリと押さえていれば良いと考えていたのです。

しかし

大変重要な事が抜けている事に気が付いたのです。

つまり

許容応力度の耐震等級3の住宅を建てたとしても

構造体が蟻害・腐朽が有った場合は

その耐震性が大きく失われるのではないか?

今日のお話は

最初に「蟻害」の事を色々と調べてみました。

古い資料ですが

下記資料①は

阪神・淡路大震災後の調査で

腐朽・蟻害が無い住宅の場合は50%が全壊・半壊に対して

腐朽・蟻害が有る住宅の場合は95%が全壊・半壊という統計が有ります。

 

【資料①】

 

下記資料②は

熊本地震の調査結果の資料です。

新耐震基準導入以降で倒壊した内で

建物の状況が把握できた77棟の内

蟻害によると考えられたのは2棟が確認されたとの事。

旧耐震基準の建物に関しては資料が見つかりませんでした。

 

【資料②】

 

上記①、②の資料からも分かる様に

「蟻害」が無ければ助かった建物も有ったと考えられます。

では

この「蟻害」対策として考えられる事は

皆さんもご存じの通り

「防蟻処理」ですね!

この「防蟻処理」

建築基準法第49条第2項に規定されています。

またフラット35の耐久性要件に

防腐・防蟻措置を行う事が必要と書かれています。

基本的な考え方は

地上から1m以内の木材を処理する事です。

現状の主な「防蟻処理」

現場で直接

薬剤の塗布または吹付をします。

この処理方法は

ヤマトシロアリイエシロアリといった

主に土の中や湿った木材の中に

生息するシロアリに対する措置になります。

下記写真①は

床下地盤から土台への蟻道の写真です。

これらのシロアリは乾燥を嫌う為に

蟻道を作って風に当たらない工夫をしています。

 

【写真①】

 

広島県では

アメリカ産の侵入種で

アメリカカンザイシロアリも分布していて

名前の通り乾燥材を食い荒らすシロアリもいます。

水分を必要としないので

上記写真①の様に

土の中から住宅に這いあがって来るのではなく

いきなり2階や小屋裏に侵入する事が出来るのです。

なので

このアメリカカンザイシロアリが発見された住宅の場合

駆除が大変厄介になるそうで

駆除を断る防蟻業者もいるとの事。

この事を考えた場合

今迄通りの「防蟻処理」で良いのか?

って考えますよね!

イニシャルコストは高いのですが

安心・安全の為には

ホウ酸「防蟻処理」をする事を

その中でも

全構造材をホウ酸処理を実施する事をお勧めします。

 

今日のお話は、参考になったでしょうか?

今回は、これで終わります。

 

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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂くサービスとは、

ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、

もし不適合事象が有れば、

その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、

不同沈下などの傾きが有れば、

建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、

より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、

お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に

説明するサービスを提供させて頂いています。

ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、

安心とは、不適合事象が無い事で安心。

納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。

住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。

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