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住宅診断で診る順番、箇所と方法(床下編)

◆Y&Y住宅検査の住宅診断マニュアル(床下編)として

(屋根裏編)に続き、依頼者様に住宅診断とは、どんな所をどの様に診て行くのかを分かり易く大まかに書いて行きたいと思います。

今回のタイトルは、このシリーズ最後の(床下編)の説明に入ります。

最初に、床下も屋根裏と同様以上に入る前に用意しておく道具をチェックします。もし忘れて床下に入った場合は、大変な時間のロスを招きますので、特に注意します。

◇道具
チェック図面を挟んだバインダー・ボールペン・ヘッドライト・懐中電灯・クラックスケール・打診棒・含水率計・カメラ・軍手・小型水平器

◇養生
床下に入る入口は、床下調査が終わった後に汚れた状態で床下から出てきますので、十分な養生をする事が必要なので時間をかけます。(下の写真の左)

では、診断部分及び内容を書いて行きます。

◇基礎のクラック
特に、外部で確認した基礎のクラック位置を、床下から再度確認する事が重要です。(貫通クラックかどうかの確認)
外で計測したクラック幅よりも、床下で計測した場合のクラック幅が広い場合が有ります。

また、外部で測定した基礎立上り部分のクラックが大きかった場合は、地盤沈下も考えられるので、床下で基礎クラックを確認する時には、地盤の亀裂又は陥没の有無にも注意を払います。

◇構造材の瑕疵
よく見かけるのは、土台の継ぎ手部分の下に基礎が無い事例です。(下の写真の中)

次に見かけるのは、床下換気口の上部の土台に直角に大引が載っている事例です。

◇構造材の接合金物
特に多く見かけるのが、大引と床束の接合部にカスガイ金物が打っていない事例です。(下の写真の右)

また、土台のアンカーボルトの締め忘れ及びサビが酷い事例もあります。

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住宅診断で診る順番、箇所と方法(床下編)
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住宅診断で診る順番、箇所と方法(床下編)
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住宅診断で診る順番、箇所と方法(床下編)

◇束石の瑕疵
束石にクラックが入っている事が、比較的多い。
また、たまにでは有りますが、束石のかわりにコンクリートブロックを使用している事例が有ります。(下の写真の左)

◇構造材の含水率
床下の場合は含水率は15%前後未満が最適ですが、20%~40%の含水率が確認される事があります。

この原因は色々有りますが、大きく分けて二つ有ります。

その一つは、何らかの原因で床下換気口を塞いでいる又は空気が滞留するような原因が有る場合。
もう一つは、外部の地盤高さより明らかに床下の地盤が低い場合などが考えられます。

含水率が高い場合は、何が原因かをある程度確認して行くのと同時に、構造材などの朽腐、カビの発生(下の写真の中)及びシロアリ被害に、より注意を払う必要があります。

◇給排水管の瑕疵
住宅設備の検査をする為に、多くの水を流しています。
この多くの水を流す事で、床下の給排水管からの漏水の有無を確認する事ができます。
あと大事な事は、排水管の勾配が逆勾配になっていないかも確認します。

◇その他
買取再販業者のリフォーム工事済の場合は、特にユニットバス廻りを注意して診ていきます。
(下の写真の右)大引をカットしたままで、補強をしていない事例です。

部屋内だけを見れば、綺麗に仕上がっている様に見えますが、この様に床下で調査する事で初めて分かる事が、沢山出てきます。

以上それぞれ瑕疵事象が確認された場合は、その写真を撮り、チェック図面に場所と内容を記入して行きます。

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住宅診断で診る順番、箇所と方法(床下編)
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住宅診断で診る順番、箇所と方法(床下編)
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住宅診断で診る順番、箇所と方法(床下編)

今回は、ここ迄とします。

この回で、このシリーズは終わりました。

如何だったでしょうか?

少しは、住宅診断の内容が分かり、中古住宅を購入する前には「住宅診断」の必要性が分かってくれたでしょうか?

今後もホームインスペクション「住宅診断」を追求して行きますので、宜しくお願いします。m( _ _ )m


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