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現場発泡ウレタン吹付断熱工法はNG?

「住宅診断」を数多く実施して

不具合事象の原因追求をして来たから分かる

施工未済や施工不良 そして自然の力など

インスペクターから見た住宅設計とは・・・

「泣き寝入り」や「後悔」しない為に

住宅プラン作成の応援をして行きます!

 

今回は、<現場発泡ウレタン吹付断熱工法はNG?>についてのお話をします。

今日のお話は

現場発泡ウレタン吹付け断熱のお話をします。

 

現場発泡ウレタンには

30倍発泡100倍発泡が有って

 

マンションなどのRC造等の場合は

硬質発泡ウレタン(30倍発泡)を使用します。

 

それに比べて

一般の木造住宅の場合は

100倍発泡を使用しますが

 

この100倍発泡を採用する場合には

大きく分けて2つの注意点が有ります。

 

今回は

その内の一つを説明します。

現場発泡ウレタンの表面部分をカットする場合です。

 

この事を一般的に言えば

スキンカットと言って

 

現場発泡で耐水性を保つために必要な

表面の防湿層カットしてしまう事はNGなのです。

 

では

どの様な場合にスキンカットをしてしまうのか?

 

例えば

木造住宅の柱105角の間に吹く

発泡ウレタン断熱材の厚さを100㎜とした場合

 

どうしても

現場発泡ウレタン吹付けの施工上の問題で

柱の105㎜よりも厚く吹いてしまう事になります。

 

そうなった場合は

室内側にPBを貼る時に

105㎜よりも厚い部分が邪魔になりますので

どうしてもカットしてしまう事になります。

 

ここで問題が発生するのです。

 

現場発泡ウレタン吹き付けた後の

ウレタンの表面の硬い部分は

防湿層としてウレタン断熱材を守っている部位なのです。

 

スキンカットすれば

断熱材の性能が落ちるだけでなく

 

室内からの水分を吸い取ってしまい

そのスキンカットした表面に

カビが発生する可能性が出てきます。

 

なので

この様な施工(スキンカット)をした場合は

室内側に防湿シート張りは必須条件になりますが

 

この防湿シート張りの施工を実施しないのです。

 

何故施工しないのかと言うと

現場発泡ウレタン吹付けの場合は

湿気を吸わないと言うメーカーの説明を

誤って理解している場合が殆どなのです!

 

更にこの問題を掘り下げますと

防湿シートスキンカットした壁面に貼ったとしても

 

ここに気密性が伴った防湿シートを貼らなければ

やはり前記と同じ様にカビが発生します。

 

上記のカビの発生の主な原因は

床下の気密性を確保されていなかった場合です。

 

この場合は

床下からの湿気が壁体内に入り込んで

カビを発生してしまうのです!

 

どうですか?

 

何故

Y&Y住宅検査として「現場発泡ウレタン吹付断熱」

皆さんに推奨しない訳が分かって頂けたでしょうか?

 

「現場発泡ウレタン吹付断熱」を施工する為には

高断熱・高気密住宅の精密なノウハウが必須条件になりますよ!

 

今日の纏めとして

生半可な気持ちで

現場発泡ウレタン吹付断熱工法を施工した場合は

 

昔で言う

「欠陥住宅」を建ててしまいかねませんので

 

注文住宅を考えている方で

注文住宅の工務店の断熱仕様

現場発泡ウレタン吹付断熱工法で有った場合は

スキンカットをしない様に依頼するか

高気密住宅(性能)を必ず実施して貰うように依頼して下さい!

 

出来れば

新築工事途中検査を依頼して

断熱・気密性能の検査依頼をされる事を

是非お勧めします!

 

と言う事で

今日のお話は、参考になったでしょうか?

今回は、これで終わります。

 

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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂く住宅診断とは、

ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、

もし不適合事象が有れば、

その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、

不同沈下などの傾きが有れば、

建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、

より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、

お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に

説明するサービスを提供させて頂いています。

ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、

安心とは、不具合事象が無い事で安心。

納得とは、不具合事象が事前に分かる事で納得。

住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。

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