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基礎鉄筋のかぶり厚さよりも鉄筋のあき寸法!

このブログは

住宅診断及び住宅設計を通して知り得た情報を

住宅診断の一環として

住宅を購入または計画中の方が

泣き寝入り(又は後悔)しない様に

注意喚起の為にアップしています。

 

今回は、<基礎鉄筋のかぶり厚さよりも鉄筋のあき寸法!>についてお話をします。

今日のお話は

鉄筋の「かぶり厚さ」では無くて

基礎の「鉄筋のあき」寸法のお話をします。

 

先日

瑕疵保険検査にて鉄筋配筋検査を実施しました。

 

この建物は

構造計算を実施した建物でしたので

基礎の通りによって鉄筋の径やピッチがまちまちで

 

それを

基礎伏図地中梁リストを見ながら

鉄筋配筋が図面通りかどうかをチェックして行きます。

 

構造計算をしていない建物で有れば

D13の上端筋・下端筋がそれぞれ1本づつと

D10の腹筋が一本

それと

D10のスターラップがピッチ200㎜

最後に

D13のタテヨコピッチ150㎜のスラブ(ベタ基礎の底盤)筋

が一般的に多いです。

 

なので

主にかぶり厚さ鉄筋の定着長さをチェックする事くらいです。

 

あともう一つ重要なチェック項目は

排水管廻りの補強筋の入れ方チェックが有りますが

 

最近では

既製品の補強鉄筋を取付けている場合が多いですね!

 

構造計算を実施している基礎の場合は

上端筋や下端筋が1本では無くて2本の場合が有ります。

 

この様な場合で

不具合事象として多いのは「鉄筋のあき」です。

 

この「鉄筋のあき」チェックは

鉄筋の径によって違いますので要注意です!

 

今回の瑕疵検査では

この「鉄筋のあき」の不具合を指摘させて頂きました。

 

因みに

「鉄筋のあき」

建築基準法の規定には有りません。

 

一般的には

標準仕様書(コンクリート工事ーJASS5)

定めている数値を参考にします。

 

鉄筋のあき寸法は

次の大きい方の数値を採用します。

①粗骨材の最大寸法の1.25倍

②25㎜

③鉄筋径(鉄筋の直径)の1.5倍

 

もし

基礎配筋の現場を見に行かれる機会が有りましたら

構造計算をしていない木造住宅の基礎で有れば

「鉄筋のあき」は32㎜(25㎜×1.25=31.25)です。

 

男性の指2本分くらいですので

簡単にチェック出来ますよ!

 

今日の纏めとして

木造住宅の基礎鉄筋配筋でよく話題に上がるのは

鉄筋の「かぶり厚さ」ですが

 

「鉄筋のあき」のお話は殆ど聞きません!

 

まぁ

そんだけ一般の方は関心を持っていないのでしょうね!

 

という事で

今日のお話は、参考になったでしょうか?

今回は、これで終わります。

 

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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂く住宅診断とは、

ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、

もし不適合事象が有れば、

その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、

不同沈下などの傾きが有れば、

建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、

より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、

お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に

説明するサービスを提供させて頂いています。

ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、

安心とは、不具合事象が無い事で安心。

納得とは、不具合事象が事前に分かる事で納得。

住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。

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