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不適合事例27 2階床傾斜として

今回は、<不適合事例27 2階床の傾斜として>についてお話をします。

中古住宅を見に行かれる前に間取り図を見て

1階の平面図のどの位置に2階平面図が載っているかを確認して下さい。

特に2階出隅部分の下に1階の壁が有るかどうかを確認するだけでも

その家の2階平面図の「載り」が良いか悪いかが分かります。

詳しく言えば

2階の出隅の柱の下に1階の柱が有るかどうかを見るのです。

 

【1階平面図と2階平面図を重ねた図面】

 

築40年の中古住宅住宅の住宅診断を実施しました。

この家は築40年と言っても、べた基礎でしたので

当時としては進んだ基礎です。

1階の床の傾斜に問題は有りませんでしたが

2階の床(洋室部分)が上記図面の様に床の傾斜を確認しました。

 

柱の直下率は

2階の柱25本中

1階の柱に載っているの柱は12本

つまり柱の直下率は48%でした。

今で言えば60%が目標値です。

また

この中古住宅の2階の出隅の柱6本の内

1階の柱に載っているのがたった2本です。

 

ここから本題に入ります。

上記図面の青い部分の柱4本の下に1階の柱が無い事に

気が付いたでしょうか?

2階洋室の床の傾斜の原因は

青い横軸(2間間隔)の梁に縦軸(2間間隔)の梁を架けた構造が原因です。

せめて

縦横の交点部分の下に柱が有れば

2階の床の傾斜が防げたと考えます。

 

この図面に記入されていませんが

洋室物入前の1002と988の高低差は14ミリ有ります。

距離は1.29mしか無かったので記載していませんが

10.8/1000の傾斜が有ります。

洋室入り口の986からで有れば6.21/1000の傾斜になります。

ここも出隅部分の下に柱が無いです。

 

中古住宅を見に行った時

この様な間取りが有る場合は

床が傾いているかどうかを

怪しい部分を行ったり来たりして確認して見ましょう。

水平器を床に当てる事もお勧めします。

 

中古住宅を購入して嫌な思いをする項目の中に

床の傾斜が有ります。

床の傾斜が分かってしまい

意識しだすと、人によっては苦痛になります。

 

私が住宅診断で特に気にしている項目も

床・壁の傾斜です。

人間にとって平衡感覚は重要です。

 

中古住宅を契約する前に

床の傾斜の原因迄調査してくれるインスペクターに

住宅診断を依頼しましょう!

原因迄調査してくれるインスペクターですよ!

今回は、これで終わります。

 

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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂くサービスとは、

ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、

もし不適合事象が有れば、

その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、

不同沈下などの傾きが有れば、

建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、

より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、

お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に

説明するサービスを提供させて頂いています。

ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、

安心とは、不適合事象が無い事で安心。

納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。

住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。

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